World of Warplanes マップ攻略ブログ

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Tips:戦略決定の手順 ~ 試合開始前30秒で考えること ~

1 はじめに

本記事はマップ攻略ではありません。先日、試合開始前にどのように戦略を決定するかということを説明するために非常にわかりやすい試合にあたりました。今回はこれを例に取り、マッチングも絡めてどのような戦略を取るかの一例を示します。

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図1 マッチングしたマップ

 

 2 マップとマッチング

2-1 マップの概要

マップとマッチングは図2のとおりです。

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図2 マップとマッチング

マップ端に採掘施設が1個、中央に空港1個、それぞれのスポーン地点近くに駐屯地1個ずつです。

このマッチング表と全体マップは、ルームに入った時点からTABキーを押すことで閲覧可能です。マップを開いたら、まずは勝つための最低要件を確認します。この「最低要件」とは、「拠点をどのような順番で何個占領、維持すれば、相手よりも早く勝利条件の資源を溜めることが出来るのか」です。空戦ゲームなんだから相手プレイヤーと戦ってナンボと考える方もいるでしょうが、勝つことを優先して考えると拠点の占領と機種ごとの役割をこなすことが中心となります。これはWorld of Warplanes運営の公式見解でもあります(リンクした記事の5番目と7番目の質問に対する回答を参照のこと)。

 

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今回の勝つための最低要件ですが、マッチングを考慮せずにマップからのみ考えると、次の2つとなります(図3)。

  1. 採掘施設1個と他1個の拠点を占領、維持する
  2. 採掘施設以外の3個の拠点を占領、維持する

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図3 勝つための最低要件

もう少し詳しく説明すると、採掘施設は資源ボーナスも含めると120秒間の維持で152ポイントの資源を獲得できます。他の3つの拠点は、1拠点につき120秒間で72ポイントです。仮に3拠点の占領状態を120秒間維持したとすれば、216ポイントの資源が得られます。採掘施設のボーナスを含めても、採掘施設1拠点だけでは資源でリードを奪われることになります。
つまり1個目の戦略は、拠点の基本機能である5秒毎に資源3ポイントの部分を相手と味方で同じだけ取得できるようにして、採掘施設のボーナスで資源量を引き離して勝利する方針です。2個目の戦略は、拠点の資源に関わる基本機能だけで採掘施設のボーナス以上の資源を稼いで勝利する方針です。このマップでは、どちらの戦略を選んでも正解だと思います。どちらも正しいのであれば、何を基準に戦略を選ぶかです。この基準となるのがマッチングになります。

 

2-2 マッチングの概要

それでは、マッチングを詳しく見てみましょう(図4)。

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図4 マッチングの概要

黄色で網掛けされているのが私の使用機体、赤で網掛けしたのが他のプレイヤーの使用機体です。味方はF2H(重戦闘機)とJ7W1(マルチロール機)です。相手はF2H(重戦闘機)とF6U(戦闘機)です。このマッチングにおいてプレイヤー各機の適正や役割を考えると、F2Hは採掘施設、J7W1とF6Uは駐屯地か滑走路となると思います(可能性としては低いが、F6Uは採掘施設にくる可能性もある)。このマッチではプレイヤー操作の対地機体はいません。そういう状況である以上プレイヤーが採掘施設を占領するには、相手チームの機体が採掘施設に来てくれないと不可能に近いです。そして、BOT操作の対地機体は図5のように動くことが多いと思います。

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図5 BOT対地機体の初動

BOT操作の爆撃機2機が初動で採掘施設に来ます。これを撃墜して占領ポイント120を取得、残りの占領ポイント20を対地目標にロケット弾を撃ち込んで取得するか、味方の爆撃機に任せて占領という形に出来ます。逆に初動以外では占領しにくくなります。また、今回のマッチングから見ると、お互いのF2Hが初動で採掘施設に来ることが予想できます。このため、F6Uが初動で採掘施設に来る可能性も無くは無いです。F6UがF2H(私)の相手をしていれば、F2H(相手)は爆撃機を攻撃しやすくなります。また、F6Uが採掘施設以外に行った場合はF2Hの同型機対決となります。こうなると先手を打てた方が圧倒的に有利になります。「2-1 マップの概要」で説明しました戦略1を取るなら、今回のようにプレイヤー操作の対地機体がいない試合では初動で採掘施設を取るのが重要になります。これは先に述べました通り、初動が一番占領しやすいためです。
残り3つの拠点は、どのプレイヤー操作機でも占領可能です。駐屯地も空港も防衛機が配置されている拠点です。予想されるF6Uの動きとしては、駐屯地を占領してから空港を占領に来るか、初動で空港を占領してそこを守るかです。あくまでも守り切れればという話になりますが、空港と採掘施設を押さえておけば2拠点の占領および維持ができ、戦略1の形にできます。ただし、空港の占領、維持については、このマッチングであればJ7W1の方が有利です。拡張パーツやスキルの状態にもよりますが、高ティアまで来て装備していないというのは考え難いですし、仮に装備していなかったとしても旋回性能では同等の相手しかいません。戦略2を取るなら空港の占領は必須事項となります。一人で同時に複数の拠点を占領することがが出来ないゲームである以上、自分が向かわなかった拠点は味方に任せることになります。また、駐屯地2個については、初期スポーン地点近くを占領した後に、相手側の駐屯地に向かうことになります。どうしても移動時間が出来てしまうため、足の速い機体の方が素早く占領できる傾向にあります。移動速度に関しては、機種の差もありJ7W1よりもF2Hの方が圧倒的に上です。

以上のように、マップから考えた勝利条件、自分の使用機体、マッチングの3つを総合して考えた場合、戦略1は初動でミスをした際のリスクが非常に高いと予想されます。また、採掘施設以外の拠点はこちらが占領しやすいであろうことも予想できます。ですので、今回の試合では戦略2を取るのが妥当だろうと判断できます。

 

2-3 戦略2の注意点
戦略2を取る場合には、図6のように空港を中心として動くことになります。

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図6 戦略2の動き方

正直なところ、採掘施設は無視です。採掘施設が確実に取れるタイミングがあるなら占領しても良いのですが、基本的に無視した方が安定します。戦略2で勝つためには相手に対して120秒間で資源65ポイント以上の差をつけなければなりません。取れるか取れないか微妙な状況の採掘施設にこだわり、3拠点の状態を崩され資源差を縮められると勝つことが難しくなります。

それでは、最後に実例動画です。リプレイファイルからの録画のため、実際の操作とリプレイにはズレが生じています。ただ、味方と相手がどのように動いたかということを戦略視点で見るには十分かと思います。動画は味方が戦略2、相手が戦略1で動いた場合です。双方の拠点の占領順番、どの機種がどのように分布しているか(特にプレイヤー機はどこにいるのか)、資源量はどのように動いているかを中心にご覧ください。なお、大画面にした方が見やすいです。

 

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3 終わりに

今回は試合開始前30秒でどのように戦略を決めるのかについて説明しました。マップ攻略と銘打ってブログを書いているわけですが、一つのマップに複数の戦略がある場合もあります。複数のうち、一つを磨き上げて自分の得意戦略とするも良し、マップ以外の要素を考慮して決めても良しです。
試合開始前30秒で行うことについては、初心者講座ver2の第3回でも取り上げています。どちらも基本は同じです。どのような順番で拠点を占領するか、自分の機種の役割をどうやって果たすか、この2つを中心に考えると良いと思います。ぜひ、いろいろと戦略を練ってみましょう。

 

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